「QQQとどちらを選べばいいの?」
この記事では、こんなお悩みにお答えします。
この記事を書いているのは、
この記事では、情報技術セクターETFであるVGTについてご案内します。
・VGTの概要について説明します
・QQQなどとパフォーマンスを比較しています。
・配当実績や投資対象としての魅力を解説しています。
VGTとは
正式名称は「バンガード情報技術ETF(Vanguard Information Technology ETF)」
名前の通り、情報技術セクターに特化したETFです。米国の全11セクターの中で最も高成長なセクターが情報技術となっています。
GAFAMのうち、アップルとマイクロソフトが情報技術セクターですね。
アルファベット(グーグル)とフェイスブックは2018年に情報技術から通信セクター
に変更されています。アマゾンは一般消費財セクターになります。
VGTの概要 QQQとの比較

VGTの特徴について、ナスダック100指数に連動するETFであるQQQと比較
しながら見ていきましょう。

信託設定日
(TradingView HPより引用 VGT:オレンジ色、QQQ:青色)
VGTの信託設定日は2004年1月。約17年の運用実績があります。日本で人気のあるVOO(2010年)やVT(2008年)よりも歴史があります。
純資産もVT(約2兆2千億円)の2倍以上あり、十分な規模といえます。比較対象の
QQQは更に歴史もあり、純資産ではVGTを圧倒していますね。
信託設定日からの増減率を比べると、QQQをも上回る高いパフォーマンスであることが分かります。
構成銘柄数
QQQはナスダック100指数に連動するETFであり、約100銘柄で構成されています。一方のVGTは2021年7月時点で357銘柄あり、銘柄数はかなり多いETFであることが分かります。
上位銘柄


次に上位銘柄を比較してみましょう。
どちらも1位がアップル、2位がマイクロソフトとなっていますが、シェアが大きくことなっていますね。
VGTはアップルとマイクロソフトの2銘柄だけで約37%と3分の1以上を占めています。上記の通り構成銘柄数は多いものの、十分に分散しているとはいえないので注意が必要です。
また、決済サービスのビザとマスターカードが上位に入っていることも、QQQとは異なる特徴ですね。
一方のQQQはGAFAMだけで約42%を占めています。情報技術セクターに分類されないアマゾンやフェイスブックなどが含まれている点がVGTと大きく異なるポイントです。
VGTのメリット
VGTの圧倒的なパフォーマンス
(TradingView HPより引用 VGT:青色、QQQ:オレンジ色、VOO:緑色、VT:黄色)
過去5年間の増減を比較したチャートです。
高成長を続けているIT関連企業に特化しているだけあって、S&P500指数に連動するVOOや全世界株式に投資するVTと比べ、圧倒的に高いパフォーマンスです。
VTも5年で78%(年平均15%以上)と決して悪くない実績ですが、VGTと比べると見劣りしてしまいます。
VGTは5年で273%もの成長を遂げており、年平均で50%超と驚異的な成長となっています。


配当推移
次に年間の分配金について推移を見てみましょう。高成長銘柄が多く、増配に伴い分配金も着実に増加していることが分かります。
株価上昇ペースがそれ以上のため、分配金利回りとしては低く出てしまいます。この銘柄は利回りよりも分配金実績を見ていく方が実態がつかみやすいですね。
仮に2015年末から保有していたとすると、2020年の分配金利回りは約2.7%、2011年末から保有していた場合、なんと約4.7%にもなります。高配当ETFで人気のVYMやHDVと比べても遜色な水準ですね。
まとめ
VGTの直近の急成長には驚かされますね。既にVGTを保有している方はうらやましい限りですが、これから投資すべきかどうかは悩ましいところです。
2021年7月時点では、テーパリングの議論がある中、これから金利引上げとなると、高PER株を多く含む「情報技術セクター」は短期的に株価下落の可能性があるためです。
私個人としては、残念ながらVGTを保有していないため、しばらくは様子見の方針です。短期的な株価動向やテーパリング、金利引上げの動向を見極めてから、VGTへの投資を始めようかと考えています。
ベストなタイミングを探ることは難しいので、定期的な積立投資が良いかもしれません。
AIやブロックチェーンなどの先進技術や新サービスの開発により、情報技術セクターは今後も高い成長が期待できます。キャピタルゲインとインカムゲインの両方が狙えることから、これからも注目していきたいETFです。

