基礎編

米国ETF セクターとは① 上位6セクターについて

米国セクター
投資初心者
投資初心者
「セクターとは何のこと?」
「各セクターの特徴について知りたい」

この記事では、こんな疑問にお答えします。

この記事を書いているのは、

ケイさん
ケイさん
米国株投資経験3年の40代サラリーマン。中小企業診断士の他、証券外務員一種、FP2級の資格を保有しています。
本記事の要約

・米国株におけるセクターの概要を説明しています
・11セクターの中で上位6セクターについて解説しています。
・各セクターに投資するETFについて説明しています。





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米国株セクターの概要・特徴

11セクター
米国株は産業ごとに全部で11のカテゴリに分けられており、これを「セクター」と呼んでいます。

この分類は1999年に、米国の格付会社であるS&P(Standard & Poor’s)と投資分析ツールを開発するMSCI(Morgan Stanley Capital International)によって共同開発されました。

ちなみに、各セクターのシェアがどの程度かを知るために、全米株式インデックスのVTIのセクター割合を確認してみましょう。
VTIセクター別
1位の情報技術が全体の5分の1以上を占めています。2位の金融、3位のヘルスケアを含め、上位3セクターで50%以上と、セクターによりシェアの差が大きいことが分かります。

本記事では、上位6セクターについて見ていくことにします。
(残り5セクターについては、次回の記事でまとめます)

情報技術

情報技術

【英語表記】
・Technology
・Information technology

情報技術セクターとは

情報技術セクターとはいわゆるIT企業のことです。主な内容としては下記の通り。

システム、ソフトウェア:アプリ開発等、プログラムの設計や開発を行います。
テクノロジー、ハードウェア関連:LAN、ルータなど通信機器や装置の設計、製造を行います。
半導体、半導体装置:電子機器や装置の頭脳部分として中心的な役割を果たす情報処理装置の製造を行います。

主要銘柄:アップル、マイクロソフト、インテル、アドビ、セールスフォースなど

情報セクターの特徴

・景気回復局面に強い
・配当は少なめ
・最近はS&P500を上回る高いパフォーマンス
・長期金利上昇に弱い

配当が少ないのは、収益性が高く事業への再投資を優先する企業が多いためです。

また、長期金利上昇局面で、値下がりしやすいことも特徴といえます。少し難しいですが、高PER株が多く、金利上昇により割引現在価値が低下するためです。

企業価値は将来生み出されるキャッシュフローを、現在の価値に割り引いて計算されます。割り引く計算で金利は分母にくるので、金利が上昇すると、企業価値が下がるというわけです。

情報技術セクターのETF

バンガード  :VGT
ブラックロック:IXN

情報技術ETF

米国100%のVGTの方が最近では高いパフォーマンスを示しています。

S&P500指数に連動するVOOとの比較チャート(5年)を見てみましょう。

情報技術チャート
(TradingViewから引用 VOO:青色、VGT:緑色、IXN:オレンジ色)

VOOより高いパフォーマンスであることが分かります。

金融

金融

【英語表記】
・Financial
・Financial Services

金融セクターとは

金融セクターは、銀行、保険、証券、クレジットカードなどのことです。「お金にかかわる」サービスなのでイメージしやすいと思います。

金融セクターの特徴

・景気回復局面に強い
・金利上昇がプラスの影響
・景気変動の影響を受けやすい
・配当利回りは高め

長期金利などの上昇がプラスに働くのは、金利収入が増加するためです。

主要銘柄:バークシャーハサウェイ、ビザ、マスターカード、JPモルガンチェース、バンクオブアメリカなど

1位のバークシャーハサウェイは著名投資家ウォーレンバフェットが率いる投資会社です。

金融セクターのETF

バンガード  :VFH
ブラックロック:IXG

金融セクターETF
こちらも米国100%のVFHの方が高いパフォーマンスとなっていますね。

S&P500指数に連動するVOOとの比較チャート(5年)を見てみましょう。
金融セクターチャート

(TradingViewから引用 VOO:青色、IXG:緑色、VFH:オレンジ色)

VOOより低いパフォーマンスであることが分かります。

ヘルスケア

ヘルスケア

【英語表記】
・Healthcare

ヘルスケアセクターとは

ヘルスケアセクターとは、医薬品、医療機器、バイオテクノロジーなど生命に関わる製品やサービスを提供する業種です。国民にとってなくてはならないものなので、需要が安定しています。

ヘルスケアセクターの特徴

・景気に左右されにくく、不況にも強い
・S&P500より低いパフォーマンス
・ボラティリティが低く、安定している

主要銘柄:ジョンソン・エンド・ジョンソン、ファイザー、ユナイテッド・ヘルスグループ、メルクなど

ヘルスケアセクターのETF

バンガード  :VHT
ブラックロック:IXJ

ヘルスケアセクターETF

こちらも米国100%のVHTのパフォーマンスが優れています。

S&P500指数に連動するVOOとの比較チャート(5年)を見てみましょう。

ヘルスケアチャート

(TradingViewから引用 VOO:青色、IXJ:緑色、VHT:オレンジ色)

VOOより低いパフォーマンスであることが分かります。

一般消費財

一般消費財

【英語表記】
・Consumer Cyclical
・Consumer Discretionary

一般消費財セクターとは

一般消費財セクターとは自動車やアパレル、ホテル、レストランなどの消費者向けの小売や製造、サービス業全般を指します。生活必需品を除く消費財のことです。

一般消費財セクターの特徴

・景気の影響を受けやすい
・好景気に高いパフォーマンス
・下落耐性は並み

好景気に高いパフォーマンスを発揮するのは贅沢品が消費されるためです。

主要銘柄:アマゾン、テスラ、ナイキ、マクドナルド、ホーム・デポ、スターバックスなど

消費財セクターは馴染みのある会社が多いことも特徴ですね。

一般消費財セクターのETF

バンガード  :VCR
ブラックロック:RXI

一般消費財セクターETF

こちらも米国100%のVCRの方が高いパフォーマンスとなっています。

S&P500指数に連動するVOOとの比較チャート(5年)を見てみましょう。

一般消費財チャート

(TradingViewから引用 VOO:青色、RXI:緑色、VCR:オレンジ色)

VCRとRXIのパフォーマンス差が大きく、VCRはVOOより高いパフォーマンスであることが分かります。

通信

通信

【英語表記】
・Communication Services

通信セクターとは

通信セクターとは電話、ネット回線、テレビ、映画、放送、広告などを扱う業種です。通信事業やコンテンツ事業に関連する事業となります。

通信セクターの特徴

・不況に強い
・直近ではS&P500を下回るパフォーマンス
・上位銘柄は無配当が多い
・ボラティリティが大きい

携帯電話やネットフリックスなど毎月定額払いのサービスが多く、不況に強いのは感覚的にも理解しやすいですね。

主要銘柄:アルファベット(グーグル)、フェイスブック、ベライゾン・コミュニケーションズ、AT&T、ウォルトディズニーなど

通信セクターのETF

バンガード  :VOX
ブラックロック:IXP

通信セクターETF

米国100%のVOXの方が高いパフォーマンスですね。

S&P500指数に連動するVOOとの比較チャート(5年)を見てみましょう。

通信チャート

(TradingViewから引用 VOO:青色、IXP:緑色、VOX:オレンジ色)

VOOより低いパフォーマンスであることが分かります。

資本財

資本財

【英語表記】
・Industrials

資本財セクターとは

資本財セクターでは、航空や宇宙、防衛、鉄道、建設機械、環境分野などを取り扱っています。大規模かつ事業者向けのものです。

資本財セクターの特徴

・景気の影響を受けやすい
・好景気に高いパフォーマンス
・下落耐性は並み

景気の影響を受けやすいのは、不況になると銀行融資が厳しくなるためです。また、好景気になると企業の設備投資が活発になるため、好景気に強いセクターといえます。

主要銘柄:ユニオン・パシフィック、ロッキード・マーチン、ボーイング、スリーエム、ゼネラル・エレクトリックなど

資本財セクターのETF

バンガード  :VIS
ブラックロック:EXI

資本財セクターETF

米国99%のVISのパフォーマンスが高くなっています。

S&P500指数に連動するVOOとの比較チャート(5年)を見てみましょう。

資本財チャート

(TradingViewから引用 VOO:青色、EXI:緑色、VIS:オレンジ色)

VOOより低いパフォーマンスであることが分かります。

今回の記事をまとめると、

本記事のまとめ

・米国では産業が11のセクターに分類されている。
・情報技術セクターのシェア・パフォーマンスが圧倒的。
・S&P500よりパフォーマンスが低いセクターが多い。

米国セクター毎に特徴やパフォーマンスを比較してみると、理解しやすくなります。投資資産のポートフォリオを考える上でも、各セクターの基本知識は押さえておくようにしましょう。

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