基礎編

ジャクソンホール会議とは 過去の歴史と2021年のポイント

ジャクソンホール 会議とは
投資初心者
投資初心者
「ジャクソンホール会議とは?」
「なぜ注目されているの?」

この記事では、こんな疑問にお答えします。

この記事を書いているのは、

ケイさん
ケイさん
米国株投資経験3年の40代サラリーマン。中小企業診断士の他、証券外務員一種、FP2級の資格を保有しています。

この記事では、ジャクソンホール会議について解説します。

本記事の要約

・ジャクソンホール会議の概要について説明します
・過去の会議のポイントをまとめています。
・2021年の注目事項について解説しています。




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ジャクソンホール会議とは

ジャクソンホール会議

ジャクソンホール会議とは、米国のカンザスシティー連邦準備銀行が主催し毎年夏に開く
金融・経済シンポジウムのことです。ワイオミング州のジャクソンホールで開催されるため、ジャクソンホール会議と呼ばれています。

この会議は1978年から毎年開催されており、主要国の中央銀行幹部や政策立案担当者、経済学者などが参加しています。日本からは日銀総裁が出席しています。

なぜ注目されるのか?

バーナンキショック

市場参加者の注目を集めるようになったきっかけは、2010年8月の会議でバーナンキFRB議長(当時)が、QE2(量的緩和策第2弾)導入を示唆したことです。実際に同年11月のFOMCで予告通りQE2が導入されたため、ジャクソンホール会議での発言が、今後の経済・金融政策を占う上で重要とみなされるようになりました。

FOMCは7月下旬に開催された後、夏休み期間の8月には開催されず、次回のFOMCが9月下旬と2ヵ月程度期間が空いてしまうことになります。その間、市場に影響を与えるようなイベントが他にないことからも、ジャクソンホール会議での発言に注目が集まるようです。

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過去のジャクソンホール会議

会議

それでは次に、過去数年間に開催されたジャクソンホール会議について、簡単におさらいしてみましょう。

バーナンキFRB議長(当時)が会議を欠席した2013年から振り返ってみたいと思います。ちなみに過去25年間、FRB議長はこの会議に出席してきており、2013年に初めて出席を辞退したことになります。

2013年の会議になぜ欠席したのか?

2013年5月22日にバーナンキFRB議長(当時)が、上下両院合同経済委員会後の質疑応答で、

景気指標の改善が続けば債券購入のペースを減速させる可能性があること(=量的緩和縮小の可能性があること)

を言及した結果、米国債券が下落し、日経平均も1143円安と大幅下落しました。

それに続き2013年6月19日のFOMC後の記者会見で、

経済情勢が見通しどおりに改善すれば、年後半に資産購入プログラム(LSAP)の規模縮小をスタートさせるのが適当と見ている

と述べ、「来年半ばにかけて緩和策を終了する」という意向を示しました。

その結果、ドル円が一時97円台に低下し、米10円債利回りが19日に2.3%台、21日は2.5%台に上昇するなど市場の混乱を引き起こしました。

この一連の動揺は「バーナンキショック」とか「テ―パータントラム」と呼ばれています

このような出来事があり、今後の金融政策の方向性についての言質を取られないようにするために出席しなかったと言われています。

2014年以降の会議

2014年以降の会議について、ポイントは以下の通り。

2014年:ドラギ欧州中央銀行(ECB)総裁(当時)がユーロ圏におけるインフレ期待低下に強い懸念を表明
⇒翌年9月のECB理事会で追加利下げ実施

2016年:イエレンFRB議長(当時)が利上げについて言及。その発言を受け、為替が100円台から101.9円と2円近く円安に。
⇒4カ月後に1年振りの利上げを実施

2017年:イエレン氏、ドラキ氏ともに踏み込んだ発言はせず

2018年:パウエルFRB議長が緩やかな利上げ継続を強調

2019年:景気拡大維持のため「適切に対応する」と述べるも、具体的な時期までは言及せず

2020年:パウエルFRB議長が期間平均で2%のインフレ目標政策を打ち出す(概ね事前の市場予想に沿った内容)

2021年のジャクソンホール会議

2021年

開催時期

2021年8月27日にオンラインで開催されることになりました。
当初は8月26日~28日の開催を予定していましたが、コロナ感染拡大の影響により、
変更。

今回の注目ポイント

2021年のテーマは「不均衡な経済におけるマクロ経済政策」に決まりました。ちなみに2020年は「今後10年間の舵取り:金融政策の含意」でした。

今回の会議におけるパウエルFRB議長の発言で注目したいポイントは次の3点。

①テーパリングの開始時期について何らかの言及があるか
②雇用やインフレの状況をどのように判断しているか
③暗号資産やデジタル法定通貨について言及があるか

テーパリングに関しては慎重な表現を採ることが予想されていますが、現時点で講演の中身については何も言えないとしているので、やはり一番の注目ポイントです。

インフレについては一過性であり、雇用についても安心できる状況にないとのスタンスをこれまでは崩していません。デルタ変異株による感染再拡大を踏まえ、経済状況をどのように判断しているのかについても注目が集まりそうです。

暗号資産についてはこれまで懐疑的なスタンスを取ってきています。何らかの言及がある場合は規制強化の流れにつながるかもしれません。

まとめ

まとめ

テーパリングがいつ行われるかに市場の関心が高まってきており、2021年8月のジャクソンホール会議に注目が集まっています。

しかし、2021年7月のFOMC声明において、

・テーパリングについては今後複数の会合で経済状況の進展を評価すること
・資産購入の変更時期は今後のデータ次第

との言及があったことから、テーパリングに関しては早くても11月以降となりそうです。

最近のジャクソンホール会議では慎重な言及が続いているため、サプライズは無いかもしれませんが、米国株や米国ETFの投資家には重要なイベントなので注目してみてはいかがでしょうか。