「株式市場への影響は?」
この記事では、こんな疑問にお答えします。
この記事を書いているのは、
この記事では、2022年1月FOMC声明の結果について解説します。
・FOMC声明の概要やパウエルFRB議長の発言について説明します
・主なポイントをまとめています。
・会議後の株式市場の状況について解説しています。
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米国ETF投資で重要となる主要経済指標や政策決定会合についても、これまで何度かまとめています。
そこで今回は2022年1月に実施されたFOMC声明について解説しています。
FOMC声明や記事で触れているドットチャートについては、過去記事をご参考にして下さい。


2022年1月FOMC声明

FOMC声明概要
1月25日~26日の定例会合における決定事項や議論の結果発表された内容の
ポイントは以下の通り。
①政策金利の利上げ開始が「近く」適切になること
⇒事実上、3月利上げが確実に
②利上げ開始後に債券保有を縮小、いわゆる量的引き締め(QT)を開始すること
③概ね市場予想に沿った内容であり、物価上昇と雇用の改善を確認
④テーパリングは3月上旬に終了すること
市場予想の通り、高いインフレを抑制するために利上げに踏み切ることが予告されました。
テーパリングについて
11月のFOMCでテーパリングを決定・開始しました。テーパリングとは、量的緩和策として行ってきた米国債と住宅ローン担保証券(MBS)の購入を減額することです。
具体的には、これまで米国債を月800億ドル、MBSを月400億ドル購入してきたが、毎月150億ドルずつ(米国債100億ドル、MBS50億ドル)減額するというものでした。
12月のFOMCにおいて、2022年1月から倍の毎月300億ドル(米国債200億ドル、MBS100億ドル)のペースで減額することを決定し、2022年3月でテーパリングの終了が前倒しされることになりました。
パウエル議長は記者会見で、状況が適切であれば「3月会合でFF金利を引き上げることを意識している」と言及。利上げの開始が、テーパリング完了後となることから、市場予想通り3月でテーパリングが終了することが確実となりました。
利上げについて
3月0.5%利上げの可能性について言及があるか注目されていましたが、具体的なコメントはありませんでした。
金融政策は「敏しょう」である必要があり、今後の政策の道筋についてはいかなる決定も下していないと説明。
3月利上げの準備が整っているとした他、毎会合で利上げを決定する可能性も排除しない姿勢を示しています。
ちなみにFOMCは、3月、5月、6月、7月、9月、11月、12月と今回を含め年8回開催されます。
市場では、これまで年3回の利上げ予想から、3月より0.25%ずつ年4回の可能性が高まっているようです。
株式市場への影響
(Tradingview HPより VOO:青色、QQQ:オレンジ色、GOLD:緑色、VDE:黄色)
2022年1月のFOMC声明の会見後、長期金利が上昇し、株安が進行しました。パウエル議長が、会見で利上げペースに言質を与えなかったことがタカ派的との受け止めとなりました。
2022年3月にテーパリングの終了や利上げ開始が予想されており、年内にQT(量的引き締め)も行われる見込みとなっています。今後の株式市場は、当面の間、ボラティリティの激しい状況が続く見込みです。
今回の会見では、「現時点で利上げペースを決めていない」との発言でしたが、一方で「できる限り明確にコミュニケーションを行い、透明性を高めていく」ともコメントしています。
株式市場にサプライズをできるだけ与えない姿勢は継続しそうなので、いずれは金融相場から業績相場に移るのではないかと思われます。
まとめ
今回は2022年1月のFOMC声明の結果と、株式市場への影響についてまとめてみました。
最後にポイントをまとめると
・事実上、3月から利上げ開始することが確実に
・利上げペースを言及せず、年4回以上の可能性が高まる
・パウエル議長の会見がタカ派的であり、長期金利上昇・株安へ
個人的には、3月利上げ前後に業績相場へと転換(株高)となるか注目しています。当面は株安が続きそうであり、積立投資は継続しつつも、2月中は様子見のスタンスで考えています。